日本臨床コーチング研究会メール通

日本臨床コーチング研究会メール通信 2019年6月11日

会員のみなさんこんにちは。
 
会員の皆様の臨床コーチングに役に立つ(かもしれない?)情報を発信いたします。
今回は、佐世保市総合医療センター 糖尿病・内分泌内科 部長 山崎 浩則 先生の記事を配信させて頂きます。
 
お待たせしました。 お待ちしておりました。
 
患者さんとの初対面は、すこし緊張するものです。でも、その瞬間の数秒間をどのように使うかは重要でもあります。もしかすると、その後の40-50分の診療時間の運命を左右するのかもしれません。ちなみに私は、糖尿病初診の時間は贅沢させていただいてます。その分初診が終わるのがおそく、スタッフさんにはご迷惑かけています。また、ご迷惑を掛けているのは、待合室でお待ちの患者さんに対してでもそうです。だから、診察ブースに呼び入れた患者さんには、まず、「たいへんお待たせしました・・△△さんですね・・私はこの病院で糖尿病を担当している○○です・・・」といった会話から始まるのが普通でしょう。
 
でも、何かのときに「△△さんでいらっしゃいますね・・・お待ちしておりました・・私はこの病院で糖尿病を・・」というフレーズで始めたことがありました。すると、患者さんは「はい、紹介元の□□先生から、××病院の○○先生に診てもらうように言われて今日きました。よろしくお願いします。」となったことがありました。前者の「お待たせしました」では、その背景に、"お待たせして申し訳ない、こういった中核病院では紹介も多く、予定どおりいかないこともあって、などなど・・"と、言い訳は話さないとしても、お詫び申し上げるという心情があるわけです。でも、詫びる以下でもなければ、以上のものでもないかもしれません。一方、「お待ちしておりました」にはどういった心情があるのだろうと考えました。数日前あるいは数週間前の、紹介状のFAXが届いたその日から、患者さんのことを知ろうと思っていました。知りたいと思っていました。逢ったらこのようなことを尋ねよう、このような診察をしようと思っていました。といった、メッセージになるのかもしれません。いわゆる、存在の承認、アイメッセージ、相手への関心ということでしょうか。「お待ちしておりました」・・・私の頭のなかには、ずっと前から、あなた(患者さん)が棲んでいます。今日を楽しみにしていました・・これは言いすぎかもしれませんが、言われたほうはそう感じる可能性はあると思います。
 
最後に、これには後談がございます。札幌開催の臨床コーチング研究会総会の懇親会のお酒の席で、このお話を少しさせていただきました。そのとき、「お待ちしておりました」だと、患者さんのほうは却って気を悪くしませんでしたか、どこ指摘を受けました。確かにそうだと思います。1時間も2時間も待たされた挙げ句、漸く呼ばれてブースに入って、「お待ちしておりました」と浴びれば、「待ったのはこっちの方だ」となるのは、至極当たり前のことです。そのような状況の時は、まず、「本当にお待たせして、きつい思いをさせました」、そのあと、「数日前に頂きましたご紹介状を何度か読ませていただき、△△さんの診察の準備をしておりました」としています。選択肢をいくつか用意するようにしました。どうかご批判ご指導よろしくお願いします。
 
佐世保市総合医療センター 糖尿病・内分泌内科 山崎浩則
 
* * * * * * * * * * * * * *
発行 日本臨床コーチング研究会
住所 857-1195 長崎県佐世保市大和町15番地 佐世保中央病院内
Mail rinsho-coach@hakujyujikai.or.jp
発行人 松本一成
+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-++-+-
-

このページの更新日:2019/06/10

>>このページのトップへ